立川志らくさんから「火焔太鼓」の聴き所についてメッセージが届きました。落語に興味のない方はスルーして下さい。残席僅少ですので、いきなり振り込むことはおやめ下さい。座席の有無を確認してからお振り込み下さい。ラストチャンスです。
火焔太鼓
言わずと知れた昭和の名人古今亭志ん生の十八番。私は二つ目の頃からやっている。自慢話をひとつ。私はこの噺をギャグ沢山にして落語を知らない若い世代の客も楽しめるように、まるでコントみたいな感じで高座にかけていた。とにかくよくウケた。ある時、談志とラジオで落語をやる時があり、私はこの火焔太鼓をやった。大いにウケた。高座から降りて来た私に談志が怒鳴った。「十八番の安売りをするな!」。怒鳴られてこんな嬉しいことはなかった。まだ二つ目のぺいぺいに対し、これはお前の噺だ師匠がと認めたのだ。ましてや志ん生の十八番。談志が憧れていた落語家である。
とある落語のコンクール的な会があって、そこで私は火焔太鼓をかけた。若い客がひっくり返って笑っていたのを共演していた若き日の柳家花緑がショックを受け、落語って自分の言葉で喋っていいんだと思い、落語が変わるきっかけになったそうな。このコンクールでの火焔太鼓は新聞でも褒められた。「志らくは名人の十八番を現代に蘇らせた」と。でもコンクールの賞にはかすりもしなかった。だからそれ以来、その会には出ないことにした、ってこれは余談。
演芸評論家の保田武宏さんが志ん生の本の出版記念の会を開いた際、私がゲストで呼ばれて、火焔太鼓ともう一席志ん生の十八番お直しを演じた。これは古今亭の弟子の反発を食らったが。そりゃそうだ、志ん生の孫弟子が沢山いるのに、なんで談志の弟子がそこで落語をやるのかという話である。まあそれだけ私が志ん生をリスペクトしているということ。でもこの火焔太鼓は数年前から飽きてしまっていた。30年もやり続ければ飽きる。芸は正直なもので飽きると客のウケも悪くなる。そこで去年あたりからじっくりと語るようにした。ギャグの羅列だけではなく、この噺に出てくる人間が見えてくるように。だからこれから私がやる火焔太鼓は、新しく生まれ変わった火焔太鼓なのです。飛びまくっている道具屋夫婦の人間臭さをどうぞお楽しみくださいませ。
立川志らく
第四十三回 鎌倉はなし会
立川志らく独演会
演題:「火焔太鼓」 他
特別ゲスト:桧山うめ吉 (俗曲師)
日時:2018年2月16日(金) 18時半開場 19時開演
場所:鎌倉芸術館小ホール
(JR大船駅徒歩10分)
http://www.kamakura-arts.jp/map/
主催: 鎌倉はなし会
後援:鎌倉市 葉山町 藤沢市 逗子市
木戸銭:3600円(全席指定)
下記のURLをクリックいただきますと、チラシがご覧になれます。
【今回の見所】
毎年大好評を博している立川志らくさんの独演会です。志らくさんは立川流の気鋭のホープ。スピード感あふれる語り口と天才的なギャグセンスで独自の落語世界を築き上げています。師匠・談志から「弟子の中で最も才能がある」「俺の狂気の部分を受け継いでいる」と言われるほどでした。ぼくは志らくさんのことを天才だと思っております。その志らくさんが師匠談志にも認められた「火焔太鼓」を掛けます。
また、桧山うめ吉さんが鎌倉はなし会に10数年ぶりに登場します。その数奇な半生は拙著『職業外伝 紅の巻』(ポプラ文庫)にも書きまして、大反響を呼びました。絶世の美人俗曲師です。彼女の唄と踊りは「日本っていいナ」という郷愁を感じさせる芸です。
●お申し込み
● 送料82円を添えて、枚数分(1枚3600円)をお振り込み下さい。
●振り込み先
三菱東京UFJ銀行 鎌倉支店 普通0076156
カマクラハナシカイ
三菱東京UFJ銀行 鎌倉支店 普通0076156
カマクラハナシカイ
までご返信ください。
●立川志らく独演会出席
お名前(HNではなく本名で)
人数
ご住所 〒
電話番号
メールアドレス
今後の予定
◆第四十四回鎌倉はなし会 柳家小三治独演会
2018年4月13日(金) 19時開演 逗子文化プラザなぎさホール
5000円
◆第四十五回鎌倉はなし会 桂米團治独演会
2018年7月15日(日) 15時開演 鎌倉芸術館小ホール
3600円
◆第四十六回鎌倉はなし会 柳家さん喬・柳家喬太郎親子会
2018年9月15日(土) 14時開演 鎌倉芸術館小ホール
4000円
◆第四十七回鎌倉はなし会 春風亭一朝・春風亭一之輔親子会
2018年12月2日(日) 15時開演 鎌倉芸術館小ホール
3600円